貿易実務検定という試験を。ご存知じでしょうか。その名の通り、貿易の実務の検定です。
経験レベルの異なる受験生のスキルに応じ、A級・B級・C級と異なったレベルの試験を提供しています。
商社に勤務している私は、入社一年目に貿易実務検定C級を取得しました。
今回は、会社が受験を推進、というよりはほぼ強制。商社に勤めるんだったら取って当たり前でしょ。。。といった感じでした。
貿易実務検定C級の内容は
貿易実務検定とは、読んで字のごとく、「貿易」の「実務」の検定です。
商社で勤めていると、貿易関係の書類を作成したり、物流業者との折衝等、実務的な知識が求められます。
貿易実務検定では、それらの実務を行うための知識を身に着けるのに最適な資格だと思います。
たとえば、「L/Cの読み方」、「インコタームズ」等々、なんだそれ!!って方。
貿易を行う上では、非常に重要かつ、商社で勤めていて知らないとは言えない用語であります。
貿易実務検定とよく似た資格に、財務省の資格である通関士の試験がありますが、
通関士の試験は貿易関連法規、特に、通関について深く掘り下げます。
一方、貿易実務検定は、マーケティング、商談、契約、代金決済、信用状、クレーム等、貿易実務について幅広く学習します。
貿易の基礎を学ぶという意味でも、通関士を目指すための基礎学習という意味でも最適な資格・検定であると言えるでしょう。
難易度は?
貿易実務検定C級は、どの程度の難易度なのでしょうか。
貿易実務検定のホームページによれば、
「概ね、1~3年以上のレベルです。定型業務をこなすために必要な知識があることを証明するレベルです。」と記載があります。
確かに、貿易実務検定の内容を80%~100%理解しようと思うと、1~3年以上というのには納得いきます。
ただ、合格することだけが目標なのであればですが。そんなにはかからないというのが正直な感想です。
200点満点中、160点つまり80%の正解率で合格になります。
しかし、すべての問題は、選択式(三択が多い)のため、すべて理解してなくれも、正解になるということも多くあるのが、この試験の特徴でもあります。また、合格率はおおよそ50%なので、そこまで難易度の高い試験ではなさそうですね。
合格のための勉強時間は?
私が、貿易実務検定Ⅽ級に合格したのは、商社に入社した一年目の10月です。勉強を始めたのは、6月。
なので約4ヵ月くらい、毎日の勉強時間は、当然全くやらないもありましたので、平均すると一日1時間、トータルすると、120時間程度でしょうか。最初の3ヵ月はただひたすら、テキストを眺め、理解するまで読みまくるということを行い、残り1ヵ月は、過去問を解きまくるという勉強スタイルです。
これだけで、満点近い点数をとれたので、合格(80%)でOKというのであれば、80~100時間程度で十分なのではないでしょうか。
貿易実務検定Ⅽ級は、商社への就職に有利なのか?
貿易実務検定Ⅽ級は、就職活動あるいは転職活動に有利になるのでしょうか。
まず、新卒の就職活動で考えると正直”ほとんど”有利にはならない”というのが実態だと思います。
実際、私が商社に入社した時、すでに貿易実務検定Ⅽ級を取得している同期はいませんでした。
新卒の採用時に、有利になるのは、TOEIC等の語学資格や簿記試験だと思います。
ただし、入社後の昇進・昇格には、貿易実務検定Ⅽ級はおおいに必要になってくると思われます。昇格要件になっている会社も多いと思われます。一方、転職市場においては、商社、メーカー等での貿易事務への就職に際しては、おおいに有利になります。
いずれにしても、勉強すること自体、マイナスになることはないため時間があるなら資格取得を目指してもいいかと思います。
単純に貿易実務の資格を持っているってかっこよくないですか?
それに、商社に入社したら確実にこの資格は必要になります。
時間のある今から勉強を進めスタートダッシュを決めてしまいましょう。