会社には、営業部、購買部、人事部、経理部、システム部等さまざまな部署があります。
収益を得るため、よりよい人材を採るために等すべての部署は、会社をより良くするために連携を取りながら業務にあたっています。
特に商社の場合、メーカーのようにこれと言った商品がないため、情報力が非常に大事になってきます。
そのため、各部署のつながりは非常に強く、一緒に仕事をしている感が大きいのが特徴だと思います。
特に、財務部というのは、会社の中核をなす部門であり、営業部との関わりが非常に強い部署であると言えます。
経理部と財務部の違いがなにか分かってない人が多く見受けられます。
特に、新入社員や就活生は違いは全く分からなくて仕方ないことだと思います。
正直、会社に入っても違いを知らない人もたくさんいます。それも致し方ないことだと思います。
例えば、経理部の中に財務課があったり、財務部の中に経理課があったりするので、混同するのも無理はありません。
規模の小さい会社であれば、この経理業務と財務業務を一人の人が行っていることも珍しくありません。
財務部と言うのは、どんな業務を行っているのでしょうか。
財務部の業務とは?
資金の調達
財務部の最も重要な業務として、資金の調達があります。商品を仕入れる、機械を購入する、投資をするすべての企業活動には資金が必要です。
全てを内部留保で賄えられればいいですが、企業が成長するためには、相当の資金が必要になります。
資金の調達には様々な方法がありますが、それらから最も効率的な調達行えるを手段を考えることが財務部の業務となります。
そのためには、銀行、証券会社等と密に打ち合わせを行う必要があり、コミュニケーション能力が求められる業種でもあると言えます。
資金の管理
財務部では資金を調達しただけで終わりではなく、資金の管理を求められます。
余剰資金の運用やいざという時の資金を調達できるよう金融機関との交渉を行っておく必要があります。
常に会社の必要とする資金をデータ等で把握し、管理しておくことも財務部の業務です。
また、運用した資金の管理も行う必要があります。例えば、株式の値動きや購入した機械等の運用状況を把握しておくことも求められます。
資金計画の策定
いつ資金を調達するのか、一年後、あるいは、五年後の会社の資金の状況を検討し、調達手段を検討することも財務部の業務です。
ある期間までの必要とする資金を見定め、無駄のない資金調達を検討します。
それ以外にも、細かい入出金の管理や、為替変動リスクの軽減等業務は多岐に渡ります。
経理部との違いは?
よく混同される経理部との違いはなんでしょうか。
経理部の業務をすごく簡単に言うと、日々の売上、経費の発生等を仕訳に起こし、最終的に決算書を作る業務です。
会社によって経理部が行う業務は多少異なるでしょうが、大枠はこれです。
つまり、これからの使う資金についての業務なのか、すでに完了したものを扱う業務なのかという点です。
簡単な例で示すと、銀行からお金を借り運用するのはのは財務部の業務、それらを仕訳するのが経理部の業務といったところでしょうか。
この簡単な例でもわかる通り、財務部と経理部は非常に関連性の大きい部署でもあります。
よって、混同することも無理はありませんが、対象とする業務は全く異なることをご理解いただけたでしょうか。
財務部に求められる人材とは?
財務部の社内での役割は、資金調達をするというだけではありません。
それらをいかに運用し、会社の価値を上げるかということまで求められます。
また、金融機関との折衝も日常茶飯事です。数字に強いことは当然ですが、コミュニケーション能力も必要な職種だと思います。
簿記の知識、貿易の知識、経済情勢のキャッチアップ、それらの情報を総合的に判断していくことが求められるのです。
財務部に配属されて何から勉強すればいいかわからないという人は、簿記の勉強から始めることをお勧めします。
簿記の知識は、営業部だろうが人事だろうがすべての部署で求められる知識であると同時に財務部にとっては、ないと仕事にならない分野でもあります。