黒字倒産?
黒字倒産という言葉を聞いたことありますか?
言葉の通り、黒字なのに倒産してしまうこと。
黒字で倒産するわけね―じゃん。アホじゃねーの。
という声が聞こえてきそうですが、ある意味正しいご意見だと思います。
しかし、黒字経営であれば、倒産する可能性は非常に低くなってきますが、それがそのまま倒産しないにつながるわけではありません。
いくら黒字経営だったのしても、支払期日に必要なお金がなかったらどうなるでしょうか?
一般的に手形の不渡りを一定期間に2回出してしまうと、銀行取引停止処分になります。
銀行取引ができなくなるというのは、まさに倒産を意味します。入出金ができないわけですから。
そのため会社は、倒産しないために、資金繰りを行う必要があります。
資金繰りとは、簡単に言うと会社のお金の流れを理解すること、
つまり「いついくらの入金があり、いついくらの支払いがあるのか」というお金の入出金を把握することです。
資金繰り表
資金繰り表とは、お金の入出金の詳細を表にしたものです。
会社によって、エクセルでやったり、社内のシステムを使ってたりと方法はさまざまですが、資金繰り表を作成することで、会社の資金の状態を見える化することが可能になります。
ここで重要なのは、資金繰り表の中でも、実績表と予定表があるということです。
実績は、過去の入出金を細目に記録しておけば作成可能です。
一方で、予定表とは過去の資金繰り実績表や、次月の売上、仕入予定を考慮し、資金繰りを予測し作成する必要があります。
この実績と予測を作成することで、過去の傾向を掴み、今後の資金計画の作成に生かすことができるようになります。
ご参考
資金繰り表に必要な項目は
資金繰りというとなんだか難しい気がしますが、結局は「いついくらの入金があり、いついくらの支払いがあるのか」を把握すること。入金(収入)と出金(支出)がいついくらあるのかといことにつきます。
入金(収入)
入金(収入)とは会社に入ってくるお金のことです。
この入金(収入)には主に4つの項目があります。
売掛金の回収
売掛金とは、掛けで売上を行った後、何か月後かの決められた日に回収するものを言います。
手形期日到来による入金
売り先により、振り出された手形の期日到来による現金化のことを言います。手形を受け取った時点では、現金ではありません。期日が来て初めて現金化します。
借入金
資金繰り予定表を作成したのち、それでも足りない資金を金融機関からの融資で賄うことが一般的です。
その他
その他、配当金の入金、税金の還付等があります。
出金(支出)
出金(支出)は会社から出ていくお金のことを言います。出金(支出)は入金(収入)に比べ、項目が非常に多くあります。それだけ会社を運営するには、相当の経費が発生していることを実感していただけるかと思います・
買掛金
売掛金の逆ですね。掛けで仕入を行った後、何か月後かの決められた日に支払うものを言います。
手形期日到来による支払い
自社により振り出された手形の期日到来による支払いのことを言います。こちらも手形振り出した時点では、支出されていません。期日が来て初めて支出となります。
給与・賞与
つまりは人件費です。こちらは会社で支払日を決めていますので、非常に把握はしやすいのではないでしょうか。
借入金の返済
借入金は必ずいつかは返済しなければならないお金です。仮に期日までに、返済のめどが立たない場合は、リスケジュールを行い期日を延長してもらう必要があります。
その他
その他、配当金の支払、税金の支払、交通費、交際費等の経費も含まれます。
まとめ
以上、資金繰りについて解説してきました。
いくら売上が上がっていても絶好調でも、資金繰りがひっ迫して倒産しては、元も子もありません。
しっかり会社の資金を管理していくことは、会社を経営・運営していく上で欠かせない業務なのです。