はじめに
株式投資における分析では、テクニカル分析とファンドメンタル分析の2つがあります。
「テクニカル分析」とは、さまざまなテクニカルな指標をみることで今後の株価の動きを予想するというもの。
株価か為替は、過去と同じような動きをする傾向があります。
例えば、株価の動きをローソク状に表現した「ローソク分析」や、当日からさかのぼった一定期間の終値をグラフにした「移動平均線」というのがあります。
これらの「テクニカル分析」は、主に、短期の売買益を目的とした投資方法によく使われます。
一方「ファンドメンタル分析」とはその会社の業績、経済の動向等会社を取り巻くさまざまな要因を考慮して分析することを言います。
「テクニカル分析」「ファンドメンタル分析」この2つの分析方法を織り交ぜながら、投資方法を決めることが一番いいのは言うまでもないですが、「テクニカル分析」を書くと何年かかるかわからない。
また、個人が長期的な投資を行う場合や、企業が投資を行う際に大事なのは、「ファンドメンタル分析」です。
今回は、この「ファンドメンタル分析」について書いていきたいと思う。
主な企業のファンドメンタル分析の指標には下記があるが今回は株式投資をする上で最も重要な指標であるPER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)について解説していきたい。
① PER(株価収益率)
② EPS(1株当たり当期純利益率)
③ BPS(1株当たり純資産)
④ PBR(株価純資産倍率)
⑤ DOE(自己資本配当率)
PER(株価収益率)
PERとは、Price Earning Ratioの略で、投資判断をする上で、PBRに並んで最も重要な指標の1つです。
PERは株主価値(=株価)が利益の何倍で評価されているかを示した指標です。
PER = 株価 ÷ 1株当たりの税引き後当期純利益
例えば、 下記の例ではどうでしょうか。
A社の現在株価が1,000円
税引き後当期利益が500円
発行済株式数 10株
計算式にあてはめてみると、下記のようになります。
PER=10,000円(時価総額※)÷500円(税引き後当期純利益)=20倍
※時価総額=1,000円(株価)×10株(発行株式数)=10,000円
このPERがの大小でこの株式が割高なのか割安なのかを検討します。
一般的に15倍が目安と言われています。10倍だと割安、20倍だと割高といった感じです。
PBR(株価純資産倍率)
PBRとは、Price Book-Value Ratioの略で、株式が1株当たり純資産の何倍まで買われてているのかを示す指標です。
PERが会社の将来性や収益面に着目した指標であることに対して、PBRは、その時点の会社の純資産(自己資本)に着目した指標です。
= 株価 ÷ 1株当たり純資産(BPS)
例えば、 下記の例ではどうでしょうか。
A社の現在株価が1,200円
純資産が 10,000円
発行済株式数 10株
計算式にあてはめてみると、下記のようになります。
PBR=12,000円(時価総額※)÷10,000円=1.2倍
※時価総額=1,200円×10株=12,000円
このPBRが低ければ低いほど株価が割安であると言えます。